サウナ人気の高まりとともに、自宅の庭や別荘、施設敷地内に設置する屋外サウナへの関心も年々高まっています。
屋外サウナは、自然を感じながら楽しめる点や、プライベート性の高さが魅力です。
屋外サウナを検討する中で、「木でできたサウナは屋外でも本当に長持ちするのか」「数年で腐ったり劣化したりしないのか」など、木材への不安を感じている声も多く聞こえてきます。
本記事では、これから屋外サウナを検討する人に向けて、以下の項目をわかりやすく解説していきます。
\この記事でわかること/
- サウナに使われる木材の基礎知識
- 屋外サウナで木材が腐りやすくなる理由
- 木材選びで「本当に重要な視点」とは何か
見た目や素材名だけで後悔しないためのチェックポイントを、この記事で整理してみてください。

サウナに使われる木材の基礎知識

サウナづくりにおいてどんな木材を使うかは、見た目や香りだけでなく、安全性・快適性・耐久性に大きく関わる重要な要素です。
特に屋外サウナの場合、木材は高温多湿の室内環境に加え、外気温や湿度の影響も受け続けるため、一般的な木造建築とは異なる視点で考える必要があります。
ここではまず、なぜサウナには専用の木材が使われるのか、そしてサウナ用木材にはどのような性能が求められるのかといった基礎的な考え方を整理します。
木材の種類を比較する前に、この前提を理解しておくことで、後悔のない選択につながります。
なぜサウナに「専用の木材」が使われるのか
サウナは、一般的な住宅や室内空間とはまったく異なる環境にあります。
室内は高温になり、ロウリュによって高湿度の状態が繰り返されます。
このような条件は、通常の内装用木材にとって非常に過酷です。
中でも重要なのが、触れる素材としての安全性です。
サウナ室内のベンチや壁は、人の肌が直接触れる場所になります。
熱を伝えやすい素材を使うと、表面温度が上がりやすく、やけどの原因にもなります。
そのため、サウナでは熱を伝えにくい性質を持つ木材が選ばれています。
また、サウナに欠かせない要素として、香りや肌触りによるリラックス効果も挙げられます。
木のやさしい香りや、さらっとした触感は、体を温めるだけでなく、気持ちを落ち着かせ、サウナ体験そのものの質を高めてくれます。
こうした理由から、サウナでは見た目だけでなく、高温多湿環境に適し、安全性と快適性を両立できる「専用の木材」が使われるのです。
一般的な内装材と同じ感覚で選んでしまうと、劣化やトラブルにつながる可能性があるので注意が必要です。
サウナ用木材に求められる主な条件
サウナに適した木材には、共通する重要な条件があります。
- 熱くなりにくい
- 湿気に強い
- ヤニや樹脂が出にくい
- 反りや割れが起きにくい
まずは、熱くなりにくいこと。
前述の通り、肌が直接触れる場所では、表面温度の上がりにくさが安全性に直結します。
低熱伝導の木材は、同じ室温でも触れたときの熱さを和らげてくれます。
次に、湿気に強いこと。
サウナ室内は湿度変化が激しく、乾燥と湿潤を何度も繰り返します。
湿気に弱い木材は、水分を吸って膨張し、乾いて収縮することで劣化が進みやすくなります。
三つ目は、ヤニや樹脂が出にくいこと。
高温になると、木材内部の樹脂が表面ににじみ出る場合があります。
これがベンチや壁に付着すると、不快感や火傷の原因になることもあるため、サウナ用木材では重要なポイントです。
そして最後が、反りや割れが起きにくいこと。
温度や湿度の変化が大きいサウナでは、木材の動きが避けられません。
そのため、寸法変化が比較的穏やかで、長期間使っても形状が安定しやすい木材が求められます。
これらの条件を押さえたうえで、屋外サウナで実際によく使われる木材の種類と、それぞれの特徴を具体的に見ていきます。
サウナ木材の主な種類と特徴

屋外サウナに使われる木材にはいくつか代表的な種類がありますが、それぞれに特徴があります。
重要なのは、どの部位に、どの環境で使われるかを踏まえて選ぶことです。
ここでは、屋外サウナでよく使われる木材を中心に、特徴・メリット・注意点を整理します。
| 木材名 | ヒノキ | スギ | レッドシダー | サーモウッド |
|---|---|---|---|---|
| 見た目 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
| 主な特徴 | 高級感があり、抗菌・防虫・防カビ性に優れる日本の代表的木材 | 軽量で加工しやすく、コストを抑えやすい | 耐水性・耐腐朽性が高く、屋外環境に強い | 熱処理により寸法安定性を向上させた 高性能木材 |
| 香り | やさしく上品 | 穏やか | 独特な香り | ほぼ無臭 |
| 耐久性 | 高い | やや低め | 非常に高い | 高い |
| 湿気への強さ | 強い | やや弱い | 非常に強い | 非常に強い |
| 肌触り | なめらか・やわらか | やわらか | やや柔らか | さらっと |
| 見た目・質感 | 明るく上品 | 明るめで素朴 | 赤褐色で個性的 | 濃色で落ち着き |
| 価格帯の目安 | やや高め | 安価 | 中〜やや高め | 中〜高め |
| 向いている用途 | 内装材 (ベンチ・壁・天井) | 内装の一部 コスト重視部分 | 外装材 湿気が多い部位 | 屋外サウナ・外装・床 |
ヒノキ


ヒノキは、サウナでも非常に人気の高い木材です。
やさしく上品な香り、なめらかな肌触り、そして高級感のある見た目は、サウナ空間の質を大きく高めてくれます。
ヒノキは日本の高温多湿な気候で使われてきた実績が長く、住宅建築や浴室などでも広く採用されてきました。
耐久性が高く、防虫・防カビ性に優れ、抗菌性があるとされているので、清潔感を保ちやすい点も魅力です。
柔らかい素材ゆえに、傷がつきやすいという注意点もありますが、「癒し」と「清潔感」を重視するのであれば、最も有力な候補です。
スギ

スギはヒノキ同様、日本を代表する針葉樹です。
軽くて加工しやすく、比較的コストを抑えやすい木材です。
香りも穏やかで、触れたときの感触がやわらかいため、内装材として使われることもあります。
ただし、スギは吸湿性が高いという特性があり、湿気の影響を受けやすい木材でもあります。
ヒノキに比べると耐久性はやや劣り、価格面のメリットだけで選ぶと、長期的にはメンテナンス負担が増える可能性もあるため、適材適所での使用が前提となります。
レッドシダー

レッドシダーは、北米原産の木材で、耐水性・耐腐朽性に優れていることで知られています。
屋外デッキや外壁などにも使われることが多く、屋外環境に比較的強い点が特徴です。
高温多湿な環境でも変形や腐食を起こしにくく、長期間の使用にも耐える耐久性が魅力。
香り・耐久性・美しさを備えた、総合力の高い木材です。
サウナ用途では、外装材や、湿気の影響を受けやすい部分に使われるケースもあります。
独特の香りや色味があり、好みが分かれる木材でもあります。
サーモウッド

サーモウッドは、木材を高温で熱処理することで、寸法安定性を高めた木材です。
加工には化学薬品を一切使用せず、熱と水蒸気のみを用いるため、自然素材としての安全性を保ちながら性能を高めているのが特徴。
水分の影響を受けにくく、収縮や反りが起きにくい点から、屋外サウナでも次世代の木材として注目されています。
処理によって色味が深まり、香りは軽減されます。
香りが気になる人や、アロマを楽しみたい人にも適しています。
サウナ木材はなぜ腐るのか?

「サウナは木でできているからいずれ腐るのは仕方ない」と思われがちですが、実際には腐る・腐らないを分ける明確な条件があります。
屋外サウナでトラブルが起きやすいのは、木材そのものが原因というより、木材が腐る環境条件がそろってしまう設計や、使用方法にあるケースがほとんどです。
ここでは、木が腐る仕組みと、サウナ特有のリスクを整理します。
重要なのは木材の性能 × 環境をコントロールする設計という考え方です。
木材が腐る3つの条件
木材が腐る主な原因は、腐朽菌(ふきゅうきん)と呼ばれる微生物の繁殖です。
この腐朽菌が活動するためには、次の3つの条件がそろう必要があります。
1:水分(湿気)
木材が常に湿った状態になると、腐朽菌が繁殖しやすくなります。
2:酸素
完全に水中に沈んでいる場合などを除き、空気に触れている木材は腐朽のリスクを持ちます。
3:適度な温度
腐朽菌は、極端に低温や高温では活動しにくく、人が生活しやすい温度帯で活発になります。
この3つが同時にそろったとき、木材は徐々に内部から劣化していきます。
サウナは“腐りやすい条件がそろっている”
サウナはこの3条件がそろいやすい環境で、特に屋外サウナでは、その傾向がより強くなります。
サウナ室内は約90℃の高温になりますが、使用後には一気に温度が下がり、湿気が残ります。
さらに、外気温は季節によって0〜30℃以上と大きく変化します。
この急激な温度差によって、壁や天井、構造内部で結露が発生しやすいのがサウナの環境です。
目に見えない場所で発生した結露が、木材を長時間湿らせてしまうと、腐朽菌が活動しやすい状態が続いてしまいます。
つまり、サウナは使っていない時間帯こそ、木材にとって厳しい環境になるのです。
屋外サウナで腐りやすい典型パターン
屋外サウナで早期劣化が起きるケースには、いくつか共通点があります。
- 木材だけで構成されたサウナ小屋
(構造体まで木材に頼ると、湿気や歪みの影響を受けやすくなる。) - 断熱・防湿対策が不十分な設計
(温度差による結露が内部に発生しやすくなる。) - 換気が弱く、湿気が抜けにくい
(使用後の湿気が長時間こもることで、腐朽リスクが高まる。) - 基礎・排水の設計が甘い
(地面からの湿気や雨水の影響を受けやすくなる。)
これらは木材の種類以前に、設計段階で決まってしまう問題です。
屋外用サウナは「木材選び」だけでなく「耐久設計」が重要


ここまで見てきたように、屋外サウナで木材が劣化するかどうかは、木の種類だけで決まるものではありません。
長く安心して使えるかどうかを左右するのは、湿気や温度差をどうコントロールするかという「設計」です。
屋外サウナは、見た目が似ていても、内部の構造や考え方によって耐久性に大きな差が生まれます。
屋外サウナは住宅以上に過酷な環境
屋外サウナは、雨や風、紫外線や季節ごとの寒暖差といった影響を常に受け続けます。
さらに、サウナ特有の高温・高湿度が加わることで、一般的な住宅よりも厳しい条件下に置かれます。
特に問題になりやすいのが、温度差による結露です。
サウナ内部と外気の温度差が大きいほど、壁や天井の内部で水分が発生しやすくなり、これが木材の劣化を早める原因になります。
防腐塗装が必要な理由
多くの屋外用サウナ製品では、外装に防腐剤や保護塗装を施すことが前提とされています。
これは、どんな木材であっても、屋外で雨や紫外線にさらされれば劣化が進むためです。
サーモウッドのように寸法安定性が高い木材であっても、紫外線による色変化表面の乾燥・劣化を防ぐため、定期的な塗装や点検が推奨されるケースが一般的です。
つまり、屋外サウナはメンテナンスが必要という前提を持つことが重要です。
長持ちする屋外サウナの共通点
耐久性の高い屋外サウナには、いくつか共通点があります。
- 断熱・防湿がしっかり考えられている
- 構造体が木材だけに頼っていない
- 換気バランスが取れている
- メンテナンスしやすい仕様
これらは長期的な満足度を大きく左右する要素です。
サウナ本体の耐久性が不安な場合は、屋根の下にサウナを設置したり、ベタ基礎でしっかりした基礎を作るなどの設置方法がおすすめです。
また、サウナ利用時は椅子や床にマット・タオルを敷いて汗が直接付くのを防いだりする工夫も有効です。
木材を「腐りにくくする」設計思想とは

ここまで見てきた中で、屋外サウナで木材を長持ちさせるために必要なのは腐りにくい木を選ぶことではなく、腐る条件をできるだけつくらない設計ということが分かったと思います。
これはサウナに限らず、屋外の木造建築全般に共通する考え方です。
ここでは、屋外サウナにおいて特に重要となる、木材を腐らせにくくするための基本的な設計思想を整理します。
木材を直接「過酷な環境」にさらさない
屋外サウナでありがちな失敗は、木材を構造体や外装としてそのまま使い、雨、風、紫外線、外気温の変化を直接受けさせてしまうことです。
木材は自然素材である以上、こうした影響を完全に無視することはできません。
そのため、耐久性を考える場合は、木材を守る役割を別の層に持たせるという発想が重要になります。
湿気を「入れない・溜めない・早く逃がす」
腐朽菌の繁殖に欠かせない要素である湿気は、外から入ってくる湿気とサウナ使用時に発生する水蒸気の両方があります。
これに対しては、湿気を構造内部に入れない(防湿)、万が一入っても溜めない(通気)、使用後は早く逃がす(換気)、という3つの考え方が欠かせません。
特に屋外サウナでは、見えない壁の内部で湿気が滞留しないような構造が重要になります。
温度差による結露を抑える
屋外サウナでは、室内:約90℃、外気:0〜30℃以上といった大きな温度差が日常的に発生します。
この温度差があると、壁や天井の内部で結露が起きやすくなります。
結露対策として重要なのは、断熱をしっかり行い、急激な温度差をつくらないことです。
断熱が不十分な場合、どれだけ良い木材を使っていても、内部で水分が発生し、劣化につながるリスクがあります。
メンテナンス前提で考える
どれだけ設計を工夫しても、屋外環境である以上、経年変化は避けられません。
そのため、最初から「手入れができるかどうか」「点検しやすいか」を考慮しておくことが重要です。
外装の状態を確認しやすい、清掃や乾燥がしやすい、劣化に早く気づける
こうした配慮が、結果的にサウナ全体の寿命を延ばすことにつながります。
MORI SAUNAの木材・構造の考え方

ここまで解説してきたように、屋外サウナで木材を長持ちさせるためには、素材単体ではなく、構造・断熱・湿気対策を含めた設計全体が重要になります。
当社が製造する屋外用サウナ「MORI SAUNA」では、こうした一般的な考え方を前提に、「木材の良さを活かしながら、屋外でも安定した環境をつくる」ことを設計の軸としています。
「サウナ小屋」ではなく“サウナ建築”という考え方

MORI SAUNAは、木材を組み立てただけの簡易的なサウナ小屋ではなく、建築としてサウナを捉えるという考え方で作られています。
屋外という環境を前提に、断熱・気密・耐久性を設計段階から組み込み、室内の熱環境が安定することを重視。
これにより、外気温に左右されにくく、使用のたびに大きな負荷が構造内部へかからないサウナ空間を目指しています。
屋外に強い構造と木材の役割分担
屋外サウナでは、構造体まで木材に頼ると、湿気や歪みの影響を受けやすくなります。
MORI SAUNAでは、軽量鉄骨フレームをベースに、多層断熱を組み合わせた構造を採用し、耐久性と安定性を高めています。
そのうえで、木材は体験価値を担う内装材として使われます。
構造を支える役割と、香り・肌触りを楽しむ役割を分けることで、木材本来の魅力を無理なく活かせる設計としています。
岡山県産・最高グレード国産ヒノキを内装に使う理由

内装材には、日本有数のヒノキ産地として知られる岡山県産の国産ヒノキを使用しています。
ヒノキ特有の香りや質感は、サウナ空間への没入感を高め、深いリラックス感につながります。
ヒノキを屋外環境に直接さらすのではなく、守られた内装空間で使うことで、その魅力を長く楽しめるよう配慮しています。
メンテナンス性まで含めた設計
サウナ使用後に湿気を溜め込まないため、換気の流れやバランスにも配慮しています。
ロウリュ時でも息苦しさを感じにくく、使用後は室内が乾きやすい設計とすることで、木材への負担を抑えます。
また、ベンチの清掃性や排水、防水といった細部まで設計段階で考慮し、日常的な手入れが負担になりにくい仕様としています。
サウナ木材で後悔しないためのチェックリスト

屋外サウナを検討する際、木材の名前や見た目だけで判断してしまうと、導入後に「想像と違った」「思ったより手がかかる」と感じることがあります。
以下のポイントを事前に確認しておくことで、後悔のリスクを大きく減らすことができます。
- 木材の種類だけで選んでいないか
- 屋外前提の構造になっているか
- 結露や湿気への対策が明確か
- 換気と乾燥の流れが考えられているか
- メンテナンス方法が現実的か
- 実物を確認できる機会があるか
これらの項目を確認することで、「納得して選んだサウナ」に近づきます。
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屋外用サウナは本体選びだけでなく、断熱・気密・結露対策、設置場所や目隠し、外気浴・水風呂の動線まで含めて満足度が決まります。
MORI SAUNAはサウナを“建築”として設計し、軽量鉄骨フレーム×三重断熱で屋外でも安定した熱環境を実現。
mm単位のサイズカスタムや前室付き仕様にも対応でき、柔軟に理想を形にできます。
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まとめ

サウナに使われる木材は、香りや質感といった体験価値を大きく左右する重要な要素です。
一方で、屋外サウナという環境では、木材の性能だけに頼る選び方には限界があることも事実。
- サウナは高温多湿という特殊な環境である
- 木材が腐るのには明確な条件がある
- 屋外サウナでは耐久設計が寿命を左右する
こうした前提を理解したうえで、「どんな木材を使っているか」だけでなく、「どう守り、どう使っていくか」まで含めて考えることが、長く満足できる屋外サウナにつながります。
木材の魅力を最大限に活かすためには、素材と設計がバランスよく組み合わされていることが欠かせません。




